親知らず
親知らず
「親知らず」は、顎(あご)の一番奥に生える歯で、前から数えて8番目の歯を親知らずと呼びます。永久歯のなかで最後に発育します。
日本人は顎が小さいこともあり、まっすぐ生えている人は稀です。生まれながらに親知らずが生えない方もいますし、レントゲンを撮って初めて、歯ぐきの奥の方にあることがわかる方もいます。
他の歯と同じように正常に生え、しっかりかみ合っている場合はとくに問題はありませんが、悪影響をもたらすような生え方の場合は、抜歯を検討する必要があります。
「親知らず」の痛みは、生えてくるときに歯肉が他の歯によって傷つけられたり、細菌に感染し炎症を起こしたりすることによって生じます。
「親知らず」は歯肉が部分的に被ることで不潔になり、炎症が起こりやすくなります。この歯肉の炎症を智歯周囲炎(ちししゅういえん)といい、20歳前後の方によく見られる症状です。口が開けられなくなったり、痛みとともに熱が出たりすることもあります。「親知らず」が仕事や勉強の追い込み時に痛むことが多いのは、疲れやストレスなどで身体の抵抗力が落ちたときに炎症が起こりやすいためです。
「親知らず」の抜歯を行う際に重要なことは、状態を正確に把握するということです。下顎の骨の中には神経や血管があり、親知らずの一部と近接している場合があります。この神経は下唇の感覚をつかさどっていて、抜歯の際に傷つけてしまうと知覚異常(麻痺)が出てしまう可能性があります。
「きたおファミリー歯科」では、CTを完備していますので必要に応じて画像診断を行い、口腔外科の専門医もしくは提携の病院にて安全に抜歯をおこなっていきます。
抜歯は、麻酔を十分効かせて行いますので、抜歯中に痛みを感じることはほとんどありません。万一、抜歯中に痛みがある場合は、麻酔を追加し痛みがない状態にします。痛みがあるうちは抜歯をしませんのでご安心ください。
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カウンセリング
病歴・持病、ご要望、歯の状態を確認させていただき、治療の流れなどを説明いたします。
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神経や血管の位置を歯科用CTで確認
まずは歯科用CTで、神経や血管の位置、親知らずの根を立体的に確認します。事前に「親知らず」の状態を詳細に把握することで、安全性を十分確保して抜歯を行います。
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麻酔で痛みを抑える
注射麻酔をし、痛みを最小限に抑えます。「親知らず」に歯ぐきが被っている場合、歯ぐきを切開して「親知らず」の頭を出します。注射麻酔が苦手な方は、表面麻酔をしてから注射の麻酔をさせていただきますので、ご気軽にお申し付け下さい。
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「親知らず」を抜歯する
歯と歯槽骨(しそうこつ)の間には歯根膜(しこんまく)と呼ばれるクッションのような膜があり、そこから、専用の器具を使用して「親知らず」を引き離します(抜歯)。横向きや斜めに生えている「親知らず」は、いくつかに分割して取り除きます。奥に埋まっている場合は、周囲の骨を削ることもあります。
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抗生剤と止血剤を填入して縫合
抜いてできた穴の部分が、早く塞がるようにかさぶたの形成を促します。穴は抗生剤と止血剤を填入して縫合します。また、ガーゼを強く噛んでいただくことで圧迫止血を行い、痛みや腫れを最小限に抑えます。
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翌日の消毒
抜歯の翌日は、出血・細菌感染などの確認と消毒を行います。状態によって薬を調整します。
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1週間後に抜糸
抜歯後1週間ほど経過すると傷口が塞がってきますので、確認して問題がなければ抜糸をします。その後、徐々に傷口が塞がります。骨は3~6カ月程度で回復します。
※この期間には個人差があります
術後2~3日は腫れや痛みがあります。また、かさぶたになるまでは出血しやすい状態になります。アルコールや運動、長時間の入浴など血行が良くなるようなことは避け、安静にしましょう。血が止まらない場合は、清潔なガーゼやティシュなどを丸めて穴の上に置き、しっかり噛むことで圧迫止血をします。抜歯当日は少量の血が付着する程度は正常です。
抜いた穴の中にできるゼリー状のかさぶたを、口に水を含み転がすなどして洗い流さないようにしてください。かさぶたを汚物と思って剥がしてしまうと、治癒期間が延びたり、傷口が細菌に感染したりすることがあります。
下顎の「親知らず」を抜いた時に起こりやすいのが「腫れ」です。この腫れは軽く冷やすことで引くことがあります。頬の外側から冷却ジェルシートを貼ることも効果的です。
かさぶたが綺麗に出来なかったり剥がれたりした場合は、抜いた穴がなかなか塞がらず、骨の一部分が外から見えることがあります。この状態をドライソケット(治癒不全)といい、痛み止めを飲まないと耐えられない痛みが、1週間以上続くことがあります。目安として2週間経過しても痛みの状態が改善されなければドライソケットの可能性が高いので、受診してください。